春分の日

今が好き♪

1998.6.30

秋分の日と対になる祝日。いずれも彼岸の中日とも言われ、また昼と夜の長さが同じになる日として知られています。太陽の通り道(黄道)が地球の赤道を天球へ延長した円盤(天の赤道)を横切る日を示します。地球の自転軸が太陽を巡る面(公転面)に対して傾いているために、北半球の冬は太陽が天の赤道より南(地上から見て下側)にあって日射時間が短く、太陽高度も低いので気温が下がり、夏はこの逆になります。地球の公転につれて太陽の中心が天の赤道を南から北に横切る地点(春分点)を通過しますが、この通過時刻を含む日が春分の日となります。

今年は3月21日が春分の日。未明の4時55分に太陽が春分点を通過しました。この日の東京の日の出時刻は5時44分、日の入りは17時53分で実は昼の方がだいぶ長かったのです。もっとも、日の出は太陽の上辺が顔を出した時、日の入りは完全に没した瞬間としていますから、太陽の視直径角度、約0.5度ぶんの移動時間だけ(約2分間、昼夜差で4分間)常に昼が長くなります。

また、大気の屈折による太陽の浮き上がり現象もあって余計に昼が延びてしまいます。更に時刻に注目すると、今年は既に太陽が春分点を通過してしまってから日の出を迎えている事が解かります。これでもいくらか昼が長くなるわけです。このような理由から、現状の定義で実際に昼夜ほぼ同じ時間になるのは春分の日の4日程前(秋分の日は4日程後)だと言うことです。

日の出、日の入りを太陽の中心で定義し、浮き上がりもないとすれば、厳密には太陽の春分点通過時刻が日本時間のまさに正午であった時初めて、天文学的に日本、より厳密には東経135度にある明石市、では昼と夜の長さが全く同じになると言えます。分かったからどうと言うことはないのですが、このような春分の日の邂逅年月日を計算するのは難しいのでしょうか。<BR>
ちなみに、我が国では休日の春分の日、秋分の日ですが、他に祝日にしている国はありません。