反疑問文

今が好き♪

2000.90.1

この7月にセント・アンドリュースで行なわれた、第129回全英オープンゴルフのテレビ中継を見た。時差の関係で深夜になるが、第3日は土曜日なので気にならない。結果的には前評判どおり、圧倒的強さでタイガー・ウッズがグランドスラムを達成した大会である。現地レポーターは、自身も参戦経験のある青木功プロ。いまだ米シニアで活躍中、コースの状況、選手の心理状態などに詳しく、解説者としても一流と評判がたかい。

さて、その現地中継。世界のトッププレーヤーの試合ぶりを、さすがプロの目、鋭い観察で解説してゆくのだが、なにか変だ。解説の内容そのものでなく、調子がおかしい。時々、話がつまずき、間が入るのだ。原因は直ぐに判明、なんと会話中に、? と尻を上げて話しているのだ。
 「まったく、優勝候補のプレッシャー? はねのけてメジャー大会で独走? するとは、とても24歳の若者? とは思えないな~。」といった具合である。いつから青木プロはこうなってしまったのだろう。

定かではないが、2、3年ほどまえから若い女性や主婦の間で広まったようだ。もちろん流通媒体はテレビ。インタビューなどで答える若いお母さんの大半はこれ。要領はこうである。会話を途中で切り、通常は名詞で、ときとして形容詞で言葉尻をあげ、相手の同意を得るか、質問をするような口調で話す。
 これが、本人にそんな意思は全くなく、ただの癖なのだ。自分の意見を言っているのにまるで疑問文のようになってしまい、聞いているとどうも耳障りで気になる。で、全英オープンは残念ながら見る気がしなくなり早めに寝てしまった。

 困ったことに、今、いい年をしたおじさん、おばさん達にもはやりだしている。こう言ったことばの癖は、まねをすると直ぐに身についてしまう。ためしに一日中、尻あげ口調を意識してまねてみよう。翌日からはすっかり自分のものになっているはずだ。そして、もっと困ったことに、なかなか元に戻せなくなってしまうのである