テロの世紀

今が好き♪

2001.9.13

とうとう起きてしまった、イスラムの逆襲テロ。全世界を揺さぶり、今後国際政治・経済にも甚大な影響は免れない。報復・爆撃といきまいている大統領。真珠湾の再来などと言われながらも、わけがわからず全面協力を表明している、おめでたい我が国首相。これで独立国の指導者なのだろうか。

アメリカが武力で、自国の思うようにことを運ぶのは黒船以来のお家芸で、力を正義とする体質は何も変っていない。残忍非道・前代未聞のテロに怒りと憎しみを禁じえないが、アメリカが力でアラブをねじ伏せ、イスラエルを支援したことに対する、相手側の当然の報復といえる。もちろん、今回のテロでなくなった多くの人々には哀悼の言葉もないが、それを言うなら湾岸戦争も広島・長崎も同じで無差別殺戮には変りがない

アメリカがこれまで爆撃してきた国々の国民の気持ちがこれでいくらか理解できただろうか。報復としてテロを支援した国・関係する組織などを空爆すればニューヨーク以上の罪のない人々を死に追いやることことになり、さらにイスラム側の報復テロが活発化するのはわかりきっている。自分の命をすてた、特攻攻撃テロにはミサイル防衛構想も戦車も役に立たないのである。豪華客船に燃料満載のモータボートが突っ込んだり、満員の野球場にタンクロリーで突入したりすれば底なしの報復戦争になる。

アメリカの取るべき道は限られている。無差別攻撃を控え、法の定めに従って犯人の逮捕とテロ組織の解体に全力をあげること、同時に今後アラブ世界とどう折り合いをつけ、どう共存するか、お互いが歩み寄り、力とテロによらない解決策を見だすことである。戦争の20世紀が終わり、新たにテロの21世紀が始まったのであれば、アメリカとその同盟国の責任である。