三菱自動車

今が好き♪

2004.4.22

三菱トラックのタイヤ脱輪事故での母子死傷事件から端を発したリコール問題が広がっている。91年、最初のハブ関連の不具合が見つかってからすでに十年以上もたっており、影響の過小評価、対応の遅れなどを社内でも問題視する意見があったにも拘わらず、永年にわたる会社ぐるみの欠陥隠し・虚偽の報告などが死傷事件の捜査以来次々に発覚、まるで輸入牛肉の産地偽装事件でうそ・隠蔽を繰り返して解散に追い込まれた雪印食品のような様相を呈している。

結局、トラックもバスも、前輪ハブも後輪ハブもリコール(無償回収、無償修理)と認定され、対象大型車は合計11万台を越すことになってしまった。三菱の大型車は三菱ふそうトラック・バス社の管轄であるが、前述の母親が子供の目の前で、外れた車輪に凪ぎ倒されて死亡した痛ましい事故は02年1月のことである。このふそう社は翌03年1月に三菱自動車工業社のトラック・バス部門が分離独立して設立されたばかりだから、トラックの製造は当然分離前になり、こうした安全に対する企業体質は三菱自動車そのものといっていい。

もともと「三菱の殿様商売」と公然とささやかれた頃があり、失礼ながらあの不細工な高級車「デボネア」はグループ傘下企業の社長に購入させればそれで採算が取れていたという話しだったし、同様に、大型車はいざ知らず2、30年ほど前は三菱に関係の無い人が三菱車を購入することなど、ごくまれなケースだった。従って、この時代のユーザーは身内同然、顧客信頼向上(CSアップ)に腐心することも無く、欠陥や不具合を公表する必要も全くなかったはず。

三菱車が一般ユーザーに浸透し始めたのは「パジェロ」の発売以来のことで、、この成功体験以後、自動車産業での地位を固めることになったのだが、一方で、昔の殿様かたぎから抜け出ることができなかったことが今回の遠因にあったのかも知れない。
 ここにきて、ふそう社は会長、経営再建中の本体、自動車工業社は社長と、同時引責辞任の異常事態にいたり、厳しいツケとなってしまった。かつて、三菱の3列座席ワゴンの草分け「シャリオ」を愛用したことのある筆者としては、両社の懸命な出直しに期待してやまない。