パンと地下鉄感激的安さ--メキシコ印象記--

中野 章

1998.11.24

 

メキシコの物価は一般的に日本に比べてウンと安い。(もちろん例外はある) その中でも感激的なのは地下鉄料金とパンの値段である。地下鉄は1回20ペソ(25円)で乗り放題である。改札口を出ない限り、端から端まで、乗り換え自由である。この料金は政策的な意味がある由。
 それは交通費がないがため職場に通うことが出来ないという事態を防ぐ意味もあるとの事である。
 インフラ料金特に交通関係料金の高さ世界一を誇る?日本からの旅行者が便乗するのは申し訳ない次第である。
メキシコの安さに感激した後は日本の高さに怒るべきだろう。

 

パンの値段がこれまた安い。概して日本の10分の1程度か?
 中でも特に安いのが、戦後窮乏の学生時代の飢えをしのがせてくれた、あの懐かしのコッペパンに味も形もそっくりのパンである。1ヶ1ペソ(13円)である。パン屋の一角に山盛りに積んである。学生風の若者がビニール袋一杯買い込んで布袋様風に担いでいくのを見かけた。
 このパンには政府の補助金が出ていると後で聞いた。

 貧富の差が甚だしいといわれているメキシコ(最近はかなり改善されたとも云われる)ではそれなりに貧乏人が何とか食っていけるようにいろんな手立てがとられているのだなーと、勝手に解釈している。