テクノロ爺の生態学

中野 章

2006.4.9

小生は本学OBの中の小さなコミュニティ・グループの2~3に属している。メンバーはほとんど定年退職した人達で年齢63才~75才位である。

元気溌剌であるがその体力よりも口の方がもっと達者という面々である。

グループの一つはもともと放送業界関係に所属していた人達のごく内輪の集まりである。小生はこの業界にはあまり関係ないのだが所属している親しい友人の誘いで客分的に参加させて貰っている。おおむね月一回のペースで昼食会を持っている。会場はほぼ決まっている。会場の隣には某大手家電量販店のチェーン店がある。

テクノロ爺の面目躍如はここから始まる。昼食会場の日本料理店の一室に入る前に、それぞれが必ず家電量販店に入りパソコン・関連商品売り場を一渡り物色する。別に何か買うわけでもない。店内でメンバー同士がバッタリ会ってお互いの出席は此処で確認できる。

昼食時の話題はもっぱらパソコン関係が多い。誰かがパソコンに関する新しい知見?を披露し、それに対して他の誰かが質問すればワイワイガヤガヤとひとしきり盛り上がる。

こうして予定の2時間の大半ががあっという間に過ぎる。

 もう一つのグループは或る私鉄沿線に住む人達の会(OER会)の中の「散歩と写真」のメンバーである。このメンバーもほぼ月1回のペースで散歩会兼撮影会を持っている。時には箱根、伊豆方面まで一泊の遠征をすることもある。

 

つい先日の散歩会では京王線の1駅から小金井公園まで歩き、公園では図らずも花見会となった。丁度その日の天気予報は午後から雨になりそうな、ならないような曖昧な予報であったのだが、時間とともに晴れ間がひろがって来た。

こんな状況で自然と天気予報の話題となった。某君が気象予報士の資格を持っているとの発言から俄然、気象、天気予報の話題が盛り上がった。気象予報士某君以外にも何人かが気象学について蘊蓄を披露し、ついには「ビブンホーテイシキ」なる単語(小生にとって悪夢をもたらす単語の一つ)も飛び出すに及んで、嗚呼此処にもテクノロ爺グループがいると感慨を催すのであった。

この他にOB(年齢70才前後)で大学の近隣の子供立ちを対象に「電子工作教室」と「オモチャ病院」をボランティアとして運営しているグループがいる。(以前このブログで紹介したことがある)

その社会貢献ぶりがはっきりと見えるだけに彼等はより立派なテクノロ爺であると小生は思うのである。

小金井公園で。(32T)松村純氏撮影