新年会ー野鳥と魚

とまりぎ

2006.3.25

新年会の前段で、野鳥と魚を観賞することとなった。東京港野鳥公園と、しながわ水族館である。

松本さんが不都合となり大森駅にあつまったのは4人。1月もすえのこと。近くのビルに入って腹ごしらえ。ビルの前広場ではフリーマーケットをやっていてすこし賑わっていた。バスで野鳥公園まではすぐであった。正門から左の自然生態園に向う。小さな里山風の景色を通りぬけ、池のふちにある4号観察小屋に入る。小屋には腰高にぐるっと30センチ程度の開口部があり、望遠鏡もそなえられている。長いすもあってじっくり探鳥できるしくみだ。池は雨水を貯めた淡水池で、ヨシ原と林に囲まれ水辺の鳥と草原の鳥が観察できるそうだが、ここではみつけられなかった。3号観察小屋にうつってしばらくながめていて、枯れた草むらにキジ鳩が4匹なにやらあさっているのをおしえてもらった。池のはしのほうでカルガモが泳いでいる。こずえにも結構とんでくる。なれてきたようだ。つぎに正門から右の芝生広場をよこぎり、いそしぎ橋をわたって"東淡水池"にきた。おおきな池でアオサギ、コサギ、オオバン、キンクロハジロなどみることができた。案内板に鳥の姿があって名前がわかる。さらに"潮入り池"のほとりのネイチャーセンターから観察。潮入り池は淡水と運河からの海水が混じる汽水の池とのこと。ひんぱんに飛行機がとびたってくるが何羽ものカワウがしらん顔で杭に鎮座している。けっこう楽しいものだ。この野鳥の楽園は現在23.4ヘクタールの広さとのこと。むかし浅い海であったところを埋め立て、自然にできた池や草原に野鳥が集まるようになって、地域の人々の運動もあり東京都が公園にしたそうである。時計はもう3時をまわっていた。水族館があるので1号、2号の観察小屋をのこしたまま急ぎ足で公園をでた。この公園については"とまりぎのエッセイ"に「野鳥公園」がある。

しながわ区民公園の一画にしながわ水族館がある。"東京湾にそそぐ川""品川と海""群れを作る魚たち"等々いくつものテーマごとにみせるようになっている。なんといっても売り物はトンネル水槽である。発想もすごいが、それを実現できる技術がすばらしい。エイをはじめさまざまな魚がせわしげに泳ぎまわっている。興味がつきない。がトンネル内で地震にあったらどうなるかちょっと心配もする。時間が惜しい。残念ながらイルカのショータイムは過ぎていて訓練中であった。有名な〝クリオネ〟のかわいい動きにみとれる。1時間ほどの鑑賞であったがまんぞく、まんぞく。区民公園を通り鈴が森の刑場跡をとおって大森海岸駅に向った。

品川駅は海岸側に出てほどちかい品川港南口飲食街に入り込んだが、お目当ての店は休みで、やむなくそのさきの店に入る。店はあけたばかりだ。寒かったので鍋をたのんで新年の乾杯。ほどほどにして人形町に向った。とまりぎ仲間の親戚がやっているという"寿司芳"を目指す。明治座に近いこぎれいな店であった。"とまりぎのエッセイ"「松戸、柴又」に、やはり叔父さんがやっているという柴又の"寿司芳"がでてくる。残念ながら店じまいをしたとのことであるが、ここは代がわりでとまりぎ仲間にすこし似たふうな若い板前さんが握っていた。繁盛しているようだ。干瓢巻きの味は柴又と同じながれであった。人形町は水天宮のそばにもう一軒、べつの"寿司芳"があるそうで、そこの干瓢巻きの味もたしかめてみたいものである。