霧積温泉

とまりぎ

2008.11.26

今回の"とまりぎ"の旅はこだわりの山梨県を離れ、群馬県の霧積温泉を目的地とした。上野駅と大宮駅から5人が高崎線に乗り合わせた。高崎駅で信越線に乗り換えるとしばらくして車窓に妙義山が近づき、裏妙義を過ぎると横川駅に着く。土曜日で天気もよく、駅に隣接して"碓氷鉄道文化むら"も在るせいか家族連れも目立った。駅前にある"創業明治18年"の店に入り駅弁で有名な"峠の釜めし"を食べ、温泉宿の迎えの時間まで近くの"碓氷関所跡"に行ってみた。  迎えのマイクロバスに乗り走り出すとすぐ寝てしまったのだが、エンジンのうなり音で目が覚め、紅葉に染まった木々の中を曲がり曲がりし、ほどなく霧積温泉は金湯館(きんとう)に着いた。山ふところにいだかれた一軒宿だ。

川沿いの歴史を感じさせる建物だ。庭には明治20年勝海舟が筆をとったとされる書の碑と西条八十の"麦わら帽子"の詩とともに、それを取材して推理小説"人間の証明"を書いた森村誠一を紹介する案内板などがあった。部屋はすでにコタツとファンヒーターが出されている。温泉に入ったすぐはやや温かく感じられるが、そのうちぬるくも感じた。みな静かにしずかに目をつむっている。じっくり入っていると額に汗が出てくる。(湯の温度は仲間が測ったら38℃とのことだ) 湯は無色透明で口に含むとやや硫黄臭がする。カルシウムー硫酸塩泉で、効能は神経痛、筋肉痛、関節痛等々。洗面所の蛇口も温泉が出る。部屋での食事なので心おきなく味わった。食後のんびりし、寝る前にもういちど温泉に入る。

翌朝、横川駅まで送ってもらった。来る時は寝ていて気が付かなかったがかなりの下り道だった。"碓氷峠鉄道文化むら"に入る。鉄道資料館や鉄道展示館などがあり、屋外広場では蒸気機関車をはじめいろいろな種類の鉄道車両が展示されていて中に入れる。ミニ蒸気機関車やミニ電気機関車、トロッコ列車などが運転されていて家族連れが楽しんでいた。鉄道資料館では碓氷峠を走る鉄道模型が運転される「ジオラマ」(※)を楽しむ。碓氷峠の「アプト式」鉄道は教科書で習った記憶がある。急勾配を登り下りするためにレールとレールの間にギザギザの歯が付いたレール(ラック)を設け、機関車側の歯車と噛み合わせて運転する方式だ。その歴史資料や実物などが展示されており興味深く見学した。このアプト式は昭和38年(1963年)に廃止された。 広場の特急「あかぎ」の客車内では飲食ができるようになっていたのでここで昼食をとった。鉄道文化むらの出口近くでは、むかし機関車を運転していたという御高齢のボランティアガイドさんが居て、アプト式について改めて実物部品を交えながら親切に教えていただいた。そのギザギザの歯がついたレール(ラック)は駅前の排水溝の蓋にも利用(展示)されている。

大宮駅前の居酒屋で一杯やりながら食事をし、かつて無いほどのゆったりした旅が終わった。(思いがけない好天に恵まれた2日間であったー感謝々々)

(※)ジオラマ 展示物とその周辺環境、背景を立体的に表現する方法